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Miner's Casket

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2008年 09月 17日

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。

真っ青な海と空をバックに廃墟と化したアパート群を見たい!
というのもそういう写真をJRのフリーペーパーで見たのです。
これを見たい!ってどこ?何々、長崎の崎戸町?
よし、夏は崎戸へ行こう!!

新幹線&特急列車で佐世保まで行き、
佐世保から車で約1時間。
石炭が「黒いダイヤ」と呼ばれた時分には2万5千人の人々が暮らし、
炭鉱労働者のための住宅や商店が建ち並び大変な賑わいだったという崎戸町、
閉山後人々は去っていきましたが、
当時の建物や施設が緑に侵されつつ島のあちこちに残り、
不思議な雰囲気のある場所です。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_2314231.jpg

解体間近の末広アパート。
解体に先駆けて蔦が除去されたようです。
ちなみに目当てにしていた美崎アパートは既に解体済み…。
一足遅かった!

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_23295159.jpg
旧炭鉱住宅を改修してダイヤソルト(島の製塩メーカー)の社宅として使っているようです。
廃墟アパートとは対照的に真っ白です。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_23332568.jpg
左手に見えているのが選炭工場。
一昔前は煙が上がっていたであろう煙突も、
今では巨大な植木鉢。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_1233471.jpg
島にいたる所に煙突が残っています。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_1222930.jpg
長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_23484176.jpg
巻上機が納められていた巻座と呼ばれる建物跡。
選炭工場にしても煙突にしても…、
夏草の繁殖力の凄さを感じます。
近づくの大変でした^^;

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_125347.jpg
酒・塩・たばこ。
昔の専売品ですね。今は商店の面影もありませんが…。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_1312218.jpg
木の電柱!

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_132997.jpg

電柱のあった道をさらに行くと猫君に遭遇。
なかなか凛々しいお顔立ち♪

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_1405097.jpg
猫に着いていくとあった旧炭鉱住宅。
人の気配はしなかったけどあまり傷んでいないので、
最近まで人が住んでいたのかもしれません。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_1411292.jpg
通る人が少なくなったからか、
夏は所々通行止めになる模様。

長崎・崎戸町の炭鉱遺構を訪ねて。_a0055581_1435060.jpg
今回私たちが廻ったのは今は島の人々の生活とはあまり関係のない所。
なので当然ほとんど人に出会いませんでした。
暑かったけど夏で良かったかも…。
秋や冬だったら寂しすぎる!

現在崎戸島の炭鉱遺構は、
老朽化による崩落の恐れから、
現在の所有者である三菱マテリアルが解体を始めており、
私が訪れた2008年の夏はすでに多くの建築物が解体された後でした。
ギリギリ末広アパートの姿だけは見れたのですが、
こちらもすでに解体済みです。

どうやら三菱マテリアルから西海市に無償譲渡の話しもあったようですが、
お金がないから…と断ったことで、
今どんどん解体を進めているようです。
確かに崎戸町歴史民族資料館のおじさんも「電球ですらすぐに変えられないんですわ」とか言ってました。
しかし日本国内似たような景観を持つ場所はなく、
崎戸の空や海や緑はとても美しいけれども、
炭鉱遺構がなくなった崎戸に日本全国から人が集まるでしょうか…。

こういった景観を好む人が一部分の人々で、
その人達のために費やす莫大な費用はない!ってのも分かる気はするんですけどね。

現在巻座や選炭工場は残っていますが、
いつ解体されるかちょっとヒヤヒヤ。
今回は夏草に覆われて近づけなかったから、
もう一度見に見に行きたいのですよ。

草も枯れ始める秋の連休に、
行ってみようかな。
どうかそれまで残っていますように!

by ellemoi_ana | 2008-09-17 11:26


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